FEEDER

THE SINGLES TOUR JAPAN 2006

10/7 SHIBUYA-AX

テキスト:部長

 

ハンドレッドリーズンズ、プライマルスクリームと続いた秋のUK三連戦。
その締めとして、日本人ベーシストのタカ・ヒロセを擁するフィーダーのライヴを観に行きました。
会場はSHIBUYA-AXで、田舎から出てきた僕にとっては、またしても初潜入会場。
ここ最近普通に都内のライヴハウスに出入りしてますが、こういう時に「あ、オレ上京したんだ」って実感が沸いてきます。
以前の暮らしでは、ライヴは日帰りという概念がなかったですからね。泊りがけで他県に遠征みたいな感じでしたから。


今宵の聖地・SHIBUYA-AXだ!

近所でアムロちゃんもコンサートやってました。


さて、この日は土曜ということもあり、会場に着くと大勢のお客さんで賑わっていました。
ぱーこさんと合流後、会場に潜入。最前付近にまだまだスペースがあったので、三列目辺りに陣取りました。後に、このポジショニングが奇跡を起こします。
客電が落ち、大歓声で迎えられるメンバー達。メンバー三人+サポートギター一人という布陣。
ステージ上のバンドは、ただでさえフレンドリーなオーラがでているのに、更にメンバーに同じ国籍の人が居るので物凄い親近感が沸いてきました。
オープニングに相応しいアッパーなチューンの“Come Back Around”でライヴは幕を開け、いきなりフロアが跳ねまくります。
そして、更に畳み掛けるように“Insomnia”へと続きます。が、ここでアクシデントが発生。背後から突き出てきた拳に、眼鏡が飛ばされてしまいました。
というわけで、残念ながらここからボンヤリ視界でのライヴ観戦となってしまいました。でも眼鏡の心配が無くなったので、逆に開き直って騒ぎ倒すことにしました。
この日のライヴは本当に盛り上がっていて、フィーダーファンは熱い人が多いのか、ほんとに皆さんよく跳びます。僕も久しぶりにライヴで汗ビッショリになりました。
音響も素晴らしく、全体の音がバランス良く聞こえてきました。特にグラントさんの声が良く通っていて、自慢のグッドメロディを存分に味わうことができました。
“Descent”では圧倒的な轟音を叩きつけ、物凄いアッと言う間感が漂う中本編は終了。終わるの早いなと感じたのは僕だけではなかったはず。
アンコールで再び登場したメンバー。演奏に入る前にグラントさんが「カ〜ラ〜ス〜♪」と、美声で“七つの子”の冒頭フレーズを歌ってくれました。
ウケの良さに気を良くしたのか、グラントさんは「これが今夜の最後の曲だ(笑)」と言い出しました。
まぁ実際はそんなわけなく、アンコールでは“Yesterday went too soon”、“ Seven days in the sun”をプレイ。
あの曲まだやってないじゃんってところで、タカさんが「どうもありがとう!」と、ここにきてやっと日本語を喋ってくれました。そしてこう続けます。
タカさん: 「去年もここにきたヤツいるか!?」
オーディエンス:「イェーーー!!!」
タカさん:「じゃあ今から何やるかわかってるな!?」
オーディエンス:ドドドドドーーーッ!!!!
皆一斉に、もんの凄い勢いでステージによじ登って行きます。聞くところによると、去年の来日公演の時にラストの曲でお客をステージに上げちゃったらしいのです。
というわけで、僕も必死こいてステージをよじ登りました。ちょっと高いステージを何とか登りきり、『ぱーこはどこじゃい!』と振り返ったら、
見事にステージ上にゴロンと打ち上げられていました。コイツはもう放っておいても問題無いと思ったので、次はどこに向かうべきかを考えました。
タカさんの周りもグラントさんの周りも凄い人だかりだったので、ドラムスのマークさんの所へご挨拶に伺いました。
「Hello , Nice To Meet You.」と、クズでもわかるクソ英語で話しかけ手を出したら、笑顔で握手してくれました。めっちゃ良い人だ。
次はタカさんの所へ向かい、背中をペタペタしてきました。タカさんがグラントさんに声を掛けていて、なんだか演奏が始まりそうな雰囲気だったので一旦身を引きました。
ラストはやっぱり名曲“Just A Day”。しかし、少し演奏したところで中断。ステージ上の混雑が凄いようです。
自分はドラムセットの前に居ましたが、それでも同じステージ上のタカさんとグラントさんの姿が見えないほど人が居ましたから。
もう一度気を取り直して演奏を始めますが、今度はベースの音が消えて演奏が止まりました。
ここでグラントさんが一人でテンポを落して途中から演奏を再開。そしてドラムとベースが復帰し、いつもの“Just A Day”にギアが入りました。
ここからはもう我を忘れてステージ上で踊り狂いました。あ、勿論演奏に支障をきたさない範囲でですよ。
間奏からラストのサビに入る前のスネアロールのとこなんか、ドラムセットの前で仁王立ちしてスネアを指さして咆哮してしまいましたよ。もう自分バカかとアホかと。
二度の中断があったものの、なんとか事故もなく演奏終了。最後にもう一仕事すべく、今度はグラントさんの背後に忍び寄りました。
まずは軽くボディタッチし、次はグラントさんの愛機にタッチ。まずはブリッジ側の弦をビローンと弾き、次はヘッド側に手を伸ばし弦をビローンと弾きました。
そして、グラントさんに聞こえてたか聞こえてなかったかはわかりませんが、「I Love You」と告げ、手を握りました。
グラントさんのエフェクター類の側に、グラントさんが飲む予定だったと思われる未開封のevianがあったので一本回収。“グラントの水”と名付け、美味しく頂きました。


グラントの水です。

このイタ飯屋で会計するとき、「会計でよろしいんですか、もう黒ビールは結構ですか?ニヤニヤ」と小バカにされました。


それから熱狂のステージから飛び降り、なくした眼鏡も無事回収し、我々は現場を後にしました。いや、良い眺めでした。うん。慣れた生活捨てて田舎から出てきた甲斐があったわ。
で、ここで一つ書いておきたいことがあります。実は、ステージ上げの演出は、上れなかった人・上らなかった人からするとかなり不評だったそうです。
冷静に考えるとその通りで、人だかりでメンバーの姿は見えないし、演奏は中断するし、もしものことがあれば、以降のツアーが中止という事態にまで発展する可能性も否定できませんでした。
実際、上にいた自分は死ぬほど楽しかったです。下で観ている人達のことは一切考えていませんでした。あの演出を不快に感じられた方達には、この場を借りて謝りたいと思います。
それと同時に、クソ素晴らしい体験だったということもまた事実で、僕はこの良き思い出を胸に、またこれからも生きていこうと思います。


季節はすっかり秋。外に出ると、ひんやりした空気と汗で濡れたシャツが体温を奪い、震えるほど寒かったです。
しかし、あの光景を思い出すだけで顔はほころび、寒さなんてすぐに忘れてしまうのでした。
トゥットゥルットゥー♪トゥットゥルットゥー♪