8/13 SUMMER SONIC'06 TOKYO

 

テキスト:部長

 

 

先日のフジロックフェスティバルに引き続いて、サマーソニック東京二日目に参戦してまいりました。
前日は豪雨の時間帯もあったようですが、この日は天候にも恵まれ、物凄い猛暑でした。さすがはコンクリートジャングル。照り返しが酷い。
今回もパーコさんと同行。パーコさんと合流後、まずは幕張メッセへ向かいました。
前半戦は特に観たいバンドはなかったので、とりあえず室内で過ごそうという現場の判断です。

 

メッセに来たのは良いんですが、会場入りが早すぎた為、かなり時間を持て余してしまいました。
ここはまず一杯やるしかないと思い、屋台でチューハイを注文しました。
フェス屋台という商売のボロさは、経験上よく解っていたつもりでしたが、
この屋台のオヤジは、僕の目の前で堂々と市販の缶チューハイを開け、それをコップに注ぎ、400円を請求してきました。
「ちょっと多めに入れといたからね!」って当たり前だバカヤロウ。この商売のボロさの頂点を見た気がしました。

 

そんなこんなで良い時間になってきたので、我々はソニックステージ一番手・リヴィングシングスを観に移動しました。
あまりお客さんも入っておらず、BGMにマッシヴアタックの曲が流れていたりして、なんだかマッタリした雰囲気。
開演までまだ時間があったので、我々も腰を下ろしマッタリ待つことにしました。
タイムテーブルの紙を広げ、裏面の場内マップを何気なく見ていたら、なんと、どこをどう間違ったのか、我々はマウンテンステージでマッタリしていたのです。
そして、そそくさとソニックステージへと移動しました。なんだろう、このやる気の無さは・・・。

 

11:15〜 LIVING THINGS (SONIC STAGE)
改めてやって参りましたソニックステージ。やっぱりお客さんはあまり入っていませんでした。
さてトップバッターのリヴィングシングス。古き良きハードロックを展開するバンドでした。
グラムロッカー風の風貌のヴォーカリストや、タバコをふかしながら演奏するギタリストやベーシストが、その趣を一層強くしていました。
終盤では、ヴォーカリストが客席まで降りて煽りを入れ、皆の視線が集中していました。
そのまま本編は終わり、ドラマーが投げキッスをしてステージを去りましたが、皆ヴォーカリストの方を見てて、何だか可哀想でした。

 

午後からの戦に備え昼食を摂ることにしました。サマーソニックと言えば不味いカレーということで、今回もカレーにしました。
今回はイエローカレーという物を食べました。何だかスースーするカレーでした。言わずもがなイマイチ。
その結果、嬉しいんだか悲しいんだか、今回もサマソニ=不味いカレーの伝統は無事守られました。
お笑いのショーを見ながら食事をしましたが、ひたすら“北斗の拳”の第一巻を音読する芸人がいました。なんでも原哲夫氏公認だそうで。
続いてはユリオカ超特Qがハゲラップなるものを披露。中々面白かったのですが、自分の将来を考えると心から笑えませんでした。

 

食後は、コープランドを観にアイランドステージに行きました。
近隣にビーチステージがある為、ビーチ行きのお客さんと通路がカチ合い、通路はかなり混雑していました。
ビーチステージでビークル×ユアソンのライヴが控えていたという事実もかなり影響していたと思われます。
そして初めてやってきたアイランドステージ。アスファルトの上にドンと設営してあるだけなので、ただでさえ暑いのに、やっぱ照り返しが酷い。
日陰も無く、このままでは余計に体力を失うだけだという結論に至り、コープランドは諦め、マリンスタジアムに向かうことにしました。
上半身ビキニで営業していたポカリブースのギャルだけが収穫でした。ぷるるん。

 

アリーナ突入時のギリギリまで体力を温存させておくために、スタンドの最上席に陣取って観戦することにしました。
3年振りのマリンスタジアム。そして、流石は最上席、良い眺めでした。
我々はレフトスタンド側に居たのですが、そういや3年前は真反対の席でジョンスペ観たっけなあと感慨に浸りました。

 

久しぶりの千葉マリンスタジアム。

この時間帯は流石にスカスカ。

 

13:10〜 THE ALL AMERICAN REJECTS (MARINE STAGE)
きっつい日差しの中、オールアメリカンリジェクツのライヴが始まりました。
バスドラには「ばか」という字が蛍光テープで貼られていました。
ただ、ここで我々がばかになって騒ぎ倒したら、後の計画が全て台無しになるので、シートに座ってじっと観戦。
しかし、ステージ上の演者は容赦無くばかになり、陽性エモナンバーをドッカンドッカン放り込んできます。
半端じゃない暑さに、Vo.タイソンさんが「ミズクダサーイ!」と甲高い声で、放水部隊に放水を要求する場面もありました。
代表曲“スウィングスウィング”で一層の盛り上がりを見せ、客入りはイマイチでしたが、元気の良いステージを繰り広げてくれました。

 

14:20〜 FALL OUT BOY (MARINE STAGE)
続いては新進気鋭のエモバンド、フォールアウトボーイ。何故かボンジョヴィの“リヴィンオンアプレイヤー”と共にメンバー入場。
一発目、“僕らは訴えられずに済んだ”のイントロリフがけたたましく鳴り響きます。
が、実はスタンド席は風で音が流されやすく、あまりよく聞こえないのです。先程のライヴでも同様でした。
風のせいで音は激悪でしたが、楽しく元気よく演ってるのはガンガン伝わってきました。
オールアメリカンリジェクツに負けじと、彼らもエモのパワープレイでオーディエンスを捻じ伏せていました。
ライヴ終盤には、まばらだったアリーナ席にも沢山のお客さんが入っていました。

 

機は熟しました。フォールアウトボーイの終演を待たず、我々はアリーナ突撃を決意。
やっぱり暑い。しかし、いざアリーナ席に下りると、初めてサマソニ来た時の記憶がフラッシュバックしてきてテンションは俄然上がってきます。
ここがサマソニの主戦場。やがて訪れる暴動の時を覚悟しながら、我々は次の演者を待ちました。

 

15:30〜 LOSTPROPHETS (MARINE STAGE)
ウェールズの伊達男軍団の登場です。昔はスポーティーな感じでしたが、女子層のウケを狙っているのか最近妙に着飾ってます。
この日のVo.イアンさんなんて、ジョナサン・ジョースターの親父が着てそうな英国紳士衣服を身に纏っちゃって、野郎ファンが望んでいない方向にひた走っています。
しかし、いざライヴが始まるとヘヴィで男臭いステージを繰り広げ、こちらも一安心。
むしろクラウドサーフなんかガンガン発生してて、逆に怖くなりました。やっぱりフジと違うなあ。ノリが過剰なまでに若々しかったです。
イアンさんは途中で立派な衣装を脱ぎ捨ててましたが、半裸になると思いきや素肌の上からチョッキだけ羽織っていました。
そしてどこからともなく聞こえてきた「光GENJIみたいだ」という声に、思わず噴き出してしてしまいました。
ラスト前の“忍VSドラゴン忍者”のクールなリフに酔いしれ、婦女子とサーファーを巻き込んだライヴはクライマックスへ。
最後はこれっきゃないでしょう!ということで、コーラス満載オーディエンス参加型ヘヴィロックチューンの“バーンバーン”。大盛況でした。

 

16:45〜 MY CHEMICAL ROMANCE (MARINE STAGE)
ライヴ中のMCでも言っていましたが、前回とは違い、酒も薬も断ちクリーンな状態でやって来たウェイ兄。まさにMy Sweet Revengeの始まりです。
長い黒髪をバッサリ切り、短髪を金に染め上げたウェイ兄。まるでサンチャゴ・カニサレスの親戚みたいです。
そして、こやつもチョッキ着用。さっきのワトキンスもレッチリのアンソニーも着用してましたが、ロック界ではチョッキがブームらしいです。
ウェイ弟は眼鏡男子から脱却し、髪もちょっと切っちゃったりしてて、兄弟揃ってサッパリしていました。
ウェイ兄は開口一番「アイシテル、トキオー!」。最早誰もチバとは言わねえ。
ライヴはいきなり“アイムノットオーケイ”から始まり、モッシャー・サーファー異常発生。マジで老体にはキツイ。
同じヤツが何度も数分おきに頭上を通過していきましたが、もうどんだけ好きなんだと。
新曲やエモいMCを挟みつつライヴは進行。 ラストはこの身を砕いた名曲“ヘレナ”で締めくくられました。
でも結局ウェイ兄は体がクリーンでも、高いパートは声が出ないようです。

 

予想に反し、この段階でも結構お客さんが掃けていきます。最前の人達も、耐え切れずにセキュリティに救出してもらっていた人が多数いました。
僅かに空いた最前列のスペースを逃すまいと、既に最前に居た“最前キープの魔術師・パーコ”に手を引っ張って貰いながら必死に体を捻じ込みました。
そして、遂に、マリンステージの最前列へとやってきました。若者主体のフェスで、今年でオーバー25の二人が最前列に居ます。頑張り過ぎ。
あぁ、セキュリティ一人一人の顔がハッキリ見えます。経費削減でしょうか。オール日本人でした。
ステージ転換中の様子も丸わかりでした。マシューのピアノはカワイのピアノでしたよ。ラックには“MUSE”のペイントが。
キャメラが右から左へと最前のお客さんを撮影していたので、自分の前に来たとき笑顔で手を振っておきました。採用すべし。

 

18:00〜 MUSE (MARINE STAGE)
最前でドキドキワクワクしながら待っていると、大歓声とともに港町の爆音トリオが入場してきました。
ちっちゃいクセにただならぬ存在感を発揮しているマシューさん。
新宿のホストでもそこまでしないぞってくらい白で統一しているドムさん。
相変わらず恰幅が良く親父の風格が増すばかりのクリスさん。
人がパンパンで振り返ることすら出来ず、いつサーファーが頭上に転がってくるかわからないという恐怖の中ライヴはスタート。
しょっぱなから、3ピースの規格から大幅に外れた爆音&音圧で、昼ドラのような劇的ヘヴィロックを聴かせてくれました。
普段は手元しか見えないドラムも、今日ばかりはペダルワークまでバッチリ見えました。ドム、白いよ、ドム。
マシューさんは、曲が終わるとMCもせず速攻でギターを持ち替え次の曲に移ります。前に観た時も同様でした。どうやら彼のアッサリ感はデフォルト設定のようです。
この日のマシューさんは、2本のミラーボディのマンソン製ギターを主に使用なさっていました。
その違いはカオスパッドを内蔵しているか否かだったと記憶しています。っていうか、ギターにカオスパッド内臓させるなんてホント変人だよ。
超絶変態ギターと鉄壁のリズムで武装した英国無敵艦隊は、容赦無くオーディエンスを蹂躙。
“ニューボーン”ではイントロピアノの後、タメにタメてタメまくって、あの圧勝ギターリフを打ち鳴らし、その瞬間僕はもうアジャパーーーッてなりました。
続く“ストックホルムシンドローム”はトルネードグルーヴが炸裂し、正に天に昇るような気分でした。
最後までだれることなく続いた、劇的大袈裟ヘヴィロックタイム。思う存分堪能しました。

 

心の大トリが終わってしまったので、我々はリンキンを観ずにマリンステージを抜けました。
なんなんだろうな、昔はリンキンとかリンプビズキット大好きだったのに……。
とにかく、次はトゥールを観るべくソニックステージに移動しました。

 

19:20〜 TOOL (SONIC STAGE)
前日まで、TOOLに間に合うか否かはオレのガッツ次第、なんて思ってましたけど、時間が押していたお陰で開演前に会場に着くことができました。
さあさあ、本日のソニックステージのトリを飾るトゥールの出番です。
重い暗い長いの三重苦をものともせずチャートで圧勝し、メインストリームを引っくり返した偉大なバンド。
入場規制必至のアクトだと思っていましたが、半分チョイくらいしか埋まっていませんでした。リンキン人気恐るべし。
ライヴでは、ステージ後方に設置したモニターに、PVでお馴染みのグロいキャラが蠢く映像を流しながら演奏していました。こりゃドロドロだ。
モニターを緑一色に光らせ、Vo.メイナードさんのシルエットを浮かび上がらせる演出はかなりカッコよかったです。
実際のメイナードさんは、半裸でモヒカン・トップガンサングラス着用という、ぶっ飛んだ風貌でしたが。
ドロドロヘヴィロックを数曲楽しんだ後、マッシヴアタックを観る為にステージを後にしました。

 

時間も時間、どうにもこうにも腹が減っていたので、飯を買って食いながら観ることにしました。
えびちりが好物の人間と来ていたので、えびちり丼を食べようと思ったのですが生憎売り切れていました。
どうしようかと思いましたが、屋台のおやっさんが850円のカツカレーを500円に負けてくれるというので、喜んで手を打ちました。
結果から言うと、このカツカレーが非常に美味しく、思わず「うまっ!」と唸ってしまいました。
もうね、イエローカレーとかマメカレーとかね、まぁ奇をてらったって言ったらアレですけど、
普段馴染みの無いものより、普通の定番メニューが一番だって思い知りましたね。人生普通が一番だ!

 

20:15〜 MASSIVE ATTACK (MOUNTAIN STAGE)
腰を下ろしてカツカレーを食っていたら始まりました。カツカレー食いながらマッシヴ観てるのって、あの場では多分僕しかいなかったでしょう。
自分の位置がほぼ最後方、電飾が眩しくてステージがよく見えない、という状況だったので、座って目を閉じて聴き入ることにしました。
緩やかなクラブミュージックに身を預けてみましたが、どうにも走馬灯が出てきません。フジのモグワイの時みたく、センチな気分になれません。
やっぱりネイチャーが無いせいでしょうか。空調が効いた快適な施設の中では、スピリチュアルな体験はできないようです。
ラストアクトならではの焦燥感や切ない気持ちが味わえませんでした。そんなこんなで、我々は2,3曲聴いたところでステージから去りました。

 

それじゃーもう帰ろうかということで、民族大移動が起こる前にメッセから出ることにしました。
途中、場内のモニターで、マリンステージのリンキンのライヴの様子を見ましたが、物凄い人が集まっていました。
それから、「やっぱ自然が必要だよ」なんて話をしながら我々は帰路に着きました。
ちょっと前までサマソニで満足してたくせに、一度フジに行ったとたんこうですよ。我ながら贅沢病だとは思いますが。
それと、“トリが自分の好きなバンド”という条件は必須ですな。終わり良ければ全て良しってやつですよ。
今回はその条件が外れていたんで、不完全燃焼気味な最後でした。
しかし、当初の予想以上に色々なバンドを観る事ができたので、結構楽しかったです。トゥール→マッシヴと大物二組ハシゴ出来るなんて思ってもいませんでしたし。
それでは、また来年!

 

フェス恒例の、断リストバンド式。

今年もありがとうございました。

 

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